前回までに、プレゼンテーションで大切な3要素を、
(1) 伝達するための「ツール」
(2) 相手との「信頼関係」
(3) 提案の「内容」
として、営業現場においては、
(2)の相手との「信頼関係」を築くために、
(3)の「内容」を熟考し、
(1)の「ツール」で補完する形になるともお話いたしました。
今までで、「内容」については縦・横の論旨を組み立て、充分に準備ができ
ました。今度は、その内容を効率よく相手に伝えるためのツール・手段に
目を向けていきます。
ここで、「内容」を説明して、相手にどれだけの情報を伝えることができる
かに影響する伝達効率の重要性について、考えて見ます。
えてして充分に準備した場合、たくさんの情報を伝えたくなるのが普通です。
仮に、伝えたいと思う情報が100あったとして、説明の仕方が悪く伝達効率
が60%であったとすれば、お客様に伝わる量は60にしかすぎません。
一方、伝えたい情報を80に絞ったとしても、時間内に要点を押さえた説明を
して、伝達効率を90%まで引き上げれば、お客様には、結果的に72の情報
を伝えることができるわけです。
100×60%=60
80×90%=72
単純な計算結果ですが、実際には、伝達する情報の量の差だけでなく、
「わかりやすく説明してくれた。」というお客様に与える印象など営業効果を
考えた場合、大きな違いが生じます。
せっかく熟考した「内容」も「見せ方」や「話し方」によって、伝わり方が
まったく違ってくるということを、再認識して欲しいのです。
「話し方」については、話しの上手・下手など今までの積み重ねた経験や能力
に左右される部分があり、口べたの場合は、ある程度の練習が必要となります。
その点「見せ方」は、「話し方」よりも効果を得やすいため、
次回からは「見せる」ことについてコメントいたします。