展示会の後の「お礼メール」は工夫が必要!

最近、建築業界とIT業界の2つの展示会に行く機会がありました。
前職では展示会の出展者側の立場でしたが、来場者側からの視点では違った部分が見えてきます。

建築とITと業界こそ違いますが、自社商品やサービスの種をまき、収穫につなげていく流れは同じです。
しかし、その方法まで他社と歩調を合わせる必要は無いと感じました。

まず、展示会が終わった後の「お礼メール」の送信時期についてよく考える必要があります。

当たり前ですが、「お礼メール」を送信するのは1社だけでは無いのです。

決定権者の来場が多い外国の展示会と違い、日本の展示会はその場で商談することは少なく、来場者はできるだけ多くのブースを回って情報を集めようとします。

例えば、1ブースに10分滞在したとして、3時間で18ブースと約20社程度と接触し、たくさんの資料やパンフレットなどを持ち帰ります。

多くの出展企業は、これらの来場者に、出来るだけ早く「お礼メール」を送信しようとします。
その結果、同じような時期に同じような内容の「お礼メール」が一斉に届くことになります・・・
果たしてこのような状態で、来場者が「お礼メール」の内容をじっくり読んだりしてくれるでしょうか?

開封されずにゴミ箱行きになることも予想されます。
万一、自社のメールマガジンの購読者であった場合、内容も読まれずに配信解除になってしまうケースもあるかもしれません。

自社でメルマガ配信されていればお判りでしょうが、メールマガジンは色々な販促手段の中でもその費用対効果を考えると、プッシュ型の情報提供手段としては大変に効率的な販促ツールだと言えます。

一般的にクリック率の良いメルマガであれば5~8%程度はあり、それを維持するため担当者は試行錯誤、仮説・検証の繰り返しをしてノウハウを積み重ねるなど、相当な時間を費やします。

一般的な企業の展示会で、出展費などを含めた総コストを集めた名刺の数で割ると、名刺1枚を集めるのにざっと1万円前後もかかるようですが、せっかく費用 を掛けて出展し、良かれと思って送信した「お礼メール」が、送信する時期によって、このような結果になれば、大変にモッタイナイことです。

では、効果的な送信時期とは、いつ頃がいいのか?

人間の記憶は2週間程度まではある程度残るので、私は1週間程度ぐらいが早過ぎず、遅過ぎずだと考えています。
もちろん、接客したときの感触などで臨機応変の対応は必要です。

この当たりのフォローするためのリスト化やその後のメンテナンスについては、マーケティング担当者と営業員の間でどうするかをしっかり決めておく必要がありますね。

次に、「お礼メール」の中身ですが、せっかく送るのであればやはり来場者の参考になることや興味のあるコンテンツを掲載して、メールマガジン購読に誘導すべきだと思います。

来場者は持ち帰った資料を整理したり、理解したりしますが、この時点では情報過多の状態がほとんどだと思います。
多くの情報提供よりも絞り込んだ情報、来場した方をグループ分けしてマッチングしたコンテンツ配信ができればベストですね。

あなたの会社は、展示会に出展した後の一つの区切りとして、義務的な「お礼メール」になっていないでしょうか?

前職での反省も踏まえ、私自身が今だから考え付く事を書いてみましたf(^^;)。

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