横の論旨について。
前回に続き、横の論旨のお話です。前々回の補完的な内容となります。

不動産販売の現場で物件の「住みやすさ」を説明する場合、その切り口は
たくさんあります。「間取りや広さ」「シックハウス対策」「バリアフリー」
「周辺環境」「通勤や買い物の便利さ」など、お客様の関心やこだわり、
その優先順位も様々です。その関心毎に合わせた説明ができる用意を
しておくということです。

例えば、「通勤の便利さ」「静かな周辺環境」にこだわるお客様が
来たとしましょう。普通に考えれば、相反する条件で難しいと思い
あきらめがちな営業となってしまいますが、通勤の便利さとは、
通勤時間だけなのか、駅に近いことなのか、乗換の少なさなのか、
色々な便利さがあり、多くの視点で比較検討できるはずです。

都心から遠くても、少し工夫して電車に乗れば、
座れることが分かるかもしれません。
駅から遠くても、バスの本数が多ければ、
それほど苦にならないかもしれません。

そのお客様に無い発想が提案できて、相反するような条件をクリアすることが
できれば、その物件の魅力はさらに高くなります。

このような事例は、不動産販売の現場では当たり前のように見る光景ですが、
商品やサービスの持っている強みを強調したり、弱みを補完したりする情報を収集し
横の論旨を用意して、話の漏れを無くす効果とともに、
多くの提案の切り口を用意するということにも繋がるのです。

ベテランの営業マンは、多くの場数を踏みながら、自然と縦と横の論旨の
組み立てを身につけてきたのだと思います。お客様の疑問やニーズに触れ、
その都度、調べことをして仮説→検証を繰り返し、その回数が多い営業マンほど、
ノウハウを蓄積して成績を上げていくのだと思います。

縦と横の論旨の組み立てに組織的に取り組むということは、
その優秀な営業マンの経験とスキルを体系的に整理して、効率的に社内で
共有していく手段になるわけです。
経験の浅い営業マンでも、場当たり的な営業でなく、
客に合わせた効果的な提案営業(プレゼンテーション)が可能になるはずです。

話の縦と横がカバーできたら、今度は奥行き(=厚み)を持たせるために
伝達効率を上げる必要性について、次回コメントいたします。
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