前回は、プレゼンテーション技術向上のために組織的な取組みの必要性に ついてコメントいたしました。今回は、その内容を補完していきます。 組織的に取り組むというこ とは、絞り込んだ顧客に対して営業マンの対応や 訪問活動を、会社としてバックアップするサポート体制を構築することです。 皆さんの会社では、営業マンが本来しなくてもよいような業務にとらわれて いないでしょうか? 受注処理やその雑務に営業マンがとらわれているケースをよく見かけますが、 受注業務の体制がしっかりしていれば、営業マンは安心して訪問活動やその 準備ができるようになります。 担当先が多いということは、それだけ色々な問合せが入ってきます。営業マン が対応することで、次の営業につながる問合せもあれば、事務的な処理で 終わるものもあります。 問合せが多様になればなるほど、その都度資料を作るなど、場当たり的な対応 になってしまい、ノウハウや情報の蓄積が困難となります。スタッフ部門も、 サポートしようにも、焦点が絞れず、結局、営業サイドでなんとなく処理して しまうというような悪循環がつづいてしまいます。 担当先を絞り込めば、問合せの数と種類が絞られ、対応するための充分な時間 が確保でき、スタッフ部門にフィードバックする余裕も生まれます。 スタッフ部門は、現場の情報を吸い上げることで、効果的な資料作りや他の 営業マンへの転用など情報の共有化もしやすくなります。蓄積された現場の 情報は、商品やサービスの開発にもつなげていけるはずです。 スタッフ部門のようなものが、無い場合には経営者や管理者がその役割を にない、営業マンの動きやすいように、環境づくりをすることが必要だと 思います。 営業マンが、お客様に効果的な提案営業のために必要な時間を確保できて いるか、今一度、確認してみてください。 体制作りができれば、次回から、具体的な方策についてコメントいたします。