先日、中部国際空港のおひざ元の常滑市にあるINAXライブミュージアムを 見学してまいりました。 主任学芸員のT氏に大変親切に、わかりやすくご案内をいただいた中で 参考になり印象に残ったことをご紹介させていただきます。 <世界最古のタイル> http://www.inax.co.jp/museum/report/000011.html 緑がかった青色の釉薬が掛かった縦62mm、横38mmの長方形のタイルで、 日干しレンガしかなかったような時代に、このような美しく釉薬を施した タイルがあったことに驚き、4000年以上経った今でも、 展示ガラスの向こうで今も美しく輝いていることに、また驚かされました。 <両面焚倒焔式角窯(りょうめんだきとうえんしきかくがま)> http://www.inax.co.jp/kiln/report/detail01.html 内部の壁は耐火れんがでできているのですが、製品の釉薬と同じものが、 何度も焚いているうちに壁面に形成され、窯そのものに釉薬がかかった状態と なって、粘土中の鉄分による飴色の美しい肌を見せています。 意図的に作ったわけでない独特の味わいに、しばらくひたっていたい衝動に かられました。 <土・どろんこ館> http://www.inax.co.jp/clayworks/viewpoint/ 手作りの日干しれんが壁など「土」をテーマに作られた建物で、 建物そのものが“作品”とのことです。 圧巻は外壁で、RC造の壁の外側に厚み50センチもの土をたたき締めて 固めた版築壁(はんちくかべ)でした。 地層のような表面が、建物を覆う様相は半端ではない。 これから重ねる年月が楽しみな建物です。 陶芸やどろだんごなど創作体験できる施設もあり、大人から子供まで充分 楽しめます。タイルや焼き物に興味のある方は、是非訪れて タイルと土を肌で感じて欲しい施設です。 突然の訪問にもかかわらず、お忙しい中丁寧にご案内いただいたINAXのT氏に、 この場をお借りしてあらためて、お礼申し上げます。